実際に住んで感じた木造3階建て住宅のメリットとデメリット

コラム
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戸建ての家に住むことを検討している人にとって「木造3階建ての家って実際のところどうなの?やっぱり住みにくいのでは?」という疑問や不安があるのは当然だと思います。

2017年の今、住宅を購入しようとしている世代は、1980年前後の生まれが多いはず。その世代のほとんどはマンション、あるいは戸建てでも2階建てに住んでいた人がほとんどでしょうから、なかなかイメージがつかないですよね。

しかし近年は、建築技術の向上もあって3階建てが建てられる割合がかなり多くなっています。特に土地が限られている都市部では多い傾向。そして大都会大阪の端っこに建つ我が家も3階建ての戸建て住宅です。

なぜ私が3階建てを選んだかって?

それは希望の地区に手の届く価格で売り出された家がたまたま3階建てだったからです。決して「3階建てがいい」という確固たる意思があって選んだわけではありません。完全に成り行き。

そんな私ですが、実際に3階建ての住宅で生活をはじめてしばらく経ちました。多少の不便は感じつつも、トータルでは満足して楽しく暮らしています。

そこで実感した、3階建てのメリットとデメリットを住人目線で紹介したいと思います。

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比較したら2階建てのほうがいいに決まってる

余裕があるなら2階建てにすべき

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2階建てと3階建てを比較してどっちがいい?というテーマ。

私が考える結論として、そしてこの記事を読んでもらう大前提として先に言っておきたいことがあります。

それは「そりゃ2階建てのほうがええにに決まっとるがな!」ということです。

土地や予算に余裕があるのなら迷わず2階建て、あるいは平屋にすべき。

3階建てはどこか導線がいびつ。1階にある洗濯機で服を洗濯して、2階あるいは3階にあるベランダに持っていって干す。めっちゃ無駄です。平屋や庭のある2階建てなら平面移動で済むところ、濡れて重くなった洗濯物をよいしょよいしょと階段伝いに持ち上げなければなりません。食料を買ってきても重い買い物袋を下げて2階の冷蔵庫に入れなければなりません。

そう3階建てならね。

2階建てにはない余分な上下移動が発生することが3階建ての最も大きなデメリットであり、どうやっても2階建てに勝てないポイントです。

3階建てを選ぶすべての人たちのために

おそらく検索でこの記事にたどり着いたあなたは、ネット上で3階建てについて調べている最中のはず。木造3階建ての賃貸住宅なんてそうそう無いから、新築か中古の購入を検討している人がほとんどでしょう。

ネットで見てきた中ではおそらくネガティブな意見のほうが多かったんじゃないでしょうか?階段の上り下りが大変とか、歳とって足腰弱くなったらどうすんの?とか。風が吹くと揺れるとか。やたら不安を煽ってくる。まあそれはそれで間違ってはいないと思います。

いや、でも3階建ては2階建てや平屋と比較したメリットもたくさんあるんです。せっかくなのでいいところを探して楽しみましょう!悪いところばかり見てても息が詰まるだけです。

この記事では、私なりの考えで3階建てのデメリットとメリットを挙げていきたいと思います。3階建てを選ばざるを得ない人たちのために、そして3階建てを選んだ人たちのために。

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三階建て戸建て住宅のデメリット

まずはデメリットから片付けて挙げていきたいと思います。

  • 家事動線に無駄がある
  • 大型家電や家具の搬入が大変
  • 冷暖房効率が悪い
  • エアコンの取り付け費が高額になる
  • 屋根が薄くてデザインが単調
  • 体力が衰えたときに不安が
  • 台風などの災害時に破損箇所が見つけにくい

こんなことろですかね。

ちなみに我が家は「パワービルダー」というタイプの業者が建てた一戸建て。土地をなるべく効率よく区切ってたくさんの家を建て、同じ建材や仕様でコストを下げ、全体的な価格を抑えたいわゆるローコスト住宅です。

今売られている建売住宅は、ほとんどこのパワービルダーによるもの。有名どころだと海老蔵さんがCMをやってる飯田ホールディングスの家とかですね。

家事動線の無駄

多くの建売3階建て戸建住宅は狭い土地に効率よく家の要素を詰め込みます。

  • 3階に個室
  • 2階にリビングダイニングキッチン
  • 1階にお風呂とガレージ(+α小さな部屋)

という間取りが定番だと思います。

そこでの生活を想像してみてください。

1階のお風呂からお湯取りをしつつ同じく1階にある洗濯機で洗濯、洗濯が終わったら重い洗濯カゴをかかえつつ階段を上り2階のベランダへ。ベランダでの物干しが終わればまた洗濯カゴを持って階段を下り1階へ。

あるいは1階にある部屋の布団を干すため、重い布団を抱えつつ階段を上がり3階へ。降りたり上ったり下りたり上ったり下りたり上ったり下りたり!あーっ!無駄無駄無駄ーっ!

2階建てや平屋の移動経路としてある「廊下」、3階建てならそのほとんどが「階段」に置き換わると想像すれば分かりやすいでしょう。平行移動が上下移動になるわけです。しかも3階建ての階段はどうしても急な傾斜になります。まあ比較したら当然しんどいですわな。

でもこれは生活している間に慣れます。いやほんとにほんとに。最初からそういうもんだと思えばわりと平気です。毎日の生活に一往復分ぐらい階段の上り下りが増えるだけと考えればたいしたことないでしょ?

工夫で乗り切れることもあります。

例えば布団干しがわずらわしいなら布団乾燥機を買えばいい。

そもそも毎日繰り返す行動であれば、効率良くなるように自然と最適化されていきます。3階に上がるついでにアレも持っていこうとか、降りるついでにアレとアレを済まそうとか。無意識に無駄を省く行動が身につきます。

大型家電や家具の搬入が大変

2階にリビングがあると大型家電の搬入が大変。

これは実体験なのですが、賃貸マンションから3階建ての戸建てへの引っ越しを機に冷蔵庫も買い替えることになりました。新しく買う冷蔵庫は400リットル超で90キロほどの重量があります。具体的にはこの冷蔵庫。

これを3階建ての2階部分にあるキッチンに搬入する必要がありました。

しかし引っ越し当日、階段経由では2階に持って上がれないことが判明。400リットルを超える冷蔵庫を持って上がるには階段が狭すぎたのです。玄関から廊下は余裕だったのですが、階段が途中で180度曲がる箇所を通すには無理がありました。

実際こんな構造になってます。画像には写ってませんが、右に90センチ曲がったすぐ先でまた右90度のカーブがあります。

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頭上には同じ位置に3階への階段があるため、手を伸ばせば届く位置に階段状の天井があります。バリアフリーのために標準でついている手すりもこの時ばかりは邪魔でした。

ではどうしたかというと、外から2階にあるベランダへ冷蔵庫を引き上げてそこからキッチンに搬入することに。ロープで。しかも人力で。普通はクレーンで吊り上げて搬入するみたいなんですが、諸事情により「人力」で。

しかしこれはほんとに盲点でした。

もしこれより高い3階に大型家具や家電、ピアノなんかを搬入するとなれば3万円じゃ済まないでしょう。ちょっとした棚なんかを2階3階に運ぶのも困難です。

なのでうちはもっぱらIKEAで家具を買って組み立てています。

それだとパーツ単位で持ってあがればいいし、不要になったら簡単にバラせるし。IKEAを初めとした組み立て家具は3階建ての味方といえます。とても階段を経由して持って上がれないような3人かけの大型ソファも、IKEAならパーツごとに梱包されているので問題なしでした。

冷暖房効率が悪い

ワンフロアに全ての居室があるマンションなんかだと、リビングの大型エアコンの冷気がそれなりに広く行き渡ります。エアコンの性能にもよりますが、となりあった2部屋分まかなうぐらいは大丈夫な場合が多いかと。

しかし3階建てはそう簡単にはいきません。少なくとも階ごと、基本的には部屋一つごとにエアコンが必要になる。

そもそも木造の戸建てはマンションより冷暖房効率が悪いのが前提。エアコンの性能を確認するときこんな表示を見たことがありませんか?

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冷房が「17~26畳」とあり、一見すると設置する部屋がその範囲内であればいいんだなと思いがちですが、ちょっと違います。

低い方法の数字、上なら17畳というのが木造戸建ての目安。そして高いほうの数字、26畳というのが鉄筋コンクリート、つまりはマンションを想定した目安です。けっこうな開きがありますね。マンションなら広い26畳まで冷やせるけど、木造なら17畳までしか保障できないよっていう。

それに加えて3階建ては建坪が狭く、外壁に部屋の2面が面した部屋ばかりになるから必然的に外からの暑さや寒さの影響を受けやすいです。いくら断熱材が入っていようと限界があります。

そしてやはり1階と3階を比べると、室温の差が大きいです。1階は寒く3階は暑い。どんなに性能がいい断熱材を使おうと、暖かい空気は上にいくし、冷たい空気は下にいく。仕方がない。

いいように解釈すれば1階は夏でも涼しいし、3階は冬でも暖かい。悪い解釈をすれば、冬場の1階は寒い、夏場の3階は暑い。

エアコンの取り付け費が高額になる場合がある

3階建ての家の3階にエアコンを取り付ける場合は、条件によってその取り付け費が高額になってしまうケースがあります。

それは部屋の近くに室外機を置くスペースがない3階の部屋にエアコンを設置する場合。つまり部屋に隣接したベランダなどのスペースがないケースです。その際は、エアコンの室外機を設置するにあたって、以下の選択をすることになります。

  1. 室外機を1階か2階の屋根に載せる
  2. 室外機を壁面に取り付ける
  3. 室外機を1階に降ろして配管を延ばす

いずれの選択をするにせよ、家電量販店の説明に載っている「標準取り付け工事」の範疇に含まれません。さらに追加料金が必要になります。

屋根や壁面への取り付けは騒音の問題が起こる場合があるので、室外機を置けない2~3階の部屋にエアコンをつける場合は1階に室外機を降ろすことが多いようです。その場合は3階から配管を伸ばして一階の室外機に接続することになります。

しかし3階から1階への配管は、最短ルートで配置したとしても10メートル近く。配管と配管カバーは1メートル増えるごとに数千円追加されていくので、それだけで相当な追加料金になります。結果、本体価格より取り付け費用のほうが高額になることも十分に有り得ます。

アバウトな金額ですが、3階に室内機を設置して室外機を1階に設置する場合、設置工事費の目安としては「少なくとも7万円」というのが目安です。高いよね。

これについては詳しくまとめていますので、こちらの記事をどうぞ。

屋根が薄くてデザインが単調

日照の問題で、3階建てであっても木造住宅は10メートルを超えない高さにするのが一般的です。この10メートル以下という数値は3階建てだとギリギリの値になったりします。3階の窓からの目線が7~8メートルぐらいになるんで、あんまり屋根に厚みをもたせる余裕がありませんよね。

おそらくそのせいだと思われるのですが、3階建ての屋根は2階建てに比べて薄いことが多い。

それに加えて、部屋の天井が一部下がって低くなる「母屋下がり(もやさがり)」という設計になることがあります。「母屋落ち」や「勾配天井」と呼ばれることもあります。

うちも3階の一部屋がこの形状です。実際の写真がこちら。

母屋下がりの天井
3階の天井が母屋下がりになっています

家具の設置やカーテンレールの取り付けに工夫が必要だったりするのでご注意ください。事前に図面をもらうなら「母屋下がり」という記述があるはずなので、それを確認して実際に部屋を見てから家具やカーテンを検討するのが賢明です。

後述しますが、一昔前に比べて3階建ての安全性は飛躍的に高まっています。法律改正による恩恵です。揺れやすい、地震に脆弱というのは過去のイメージ。しかしそれを実現するためには安全性を確保した構造にしなければならず、画一的なデザインになりやすい傾向があります。

3階建ての家はどこも似たような見た目で面白くない、それは否めません。

体が衰えたときの不安

これはもう3階建てにおける永遠のテーマです。

今はまだ実感としてありませんが、70歳まで生きていたとしたら3階まで上がるというのは今よりずっと大変でしょう。おそらく。

そこに不安が無いかというと嘘になります。

でも考えてみれば、2階建てだって階段があるんだからそれほど条件は替わらないです。1フロア分増えただけ。3階は居室ではなく別の使い方とする選択もある。

もちろん不安に備えて今から予防線をはっていくのは正解だと思うのですが、自分の将来がどうなるかなんて分かりません。家がどうこうよりもっといろいろな問題がある。と考えれば3階建てというのはたいした問題ではない!かもしれない…(と思うようにしています)

とりあえず今の段階でいえば頻繁に上り下りをしているので無意識に運動にはなっていると思います。引っ越した当初は久々に体験した内階段がある生活になれず足が疲労したり膝を痛めたりしましたが今は平気。階段を上り下りするための筋肉がついたのでしょう。

台風などの災害時に破損箇所が見つけにくい

2018年夏。立て続けに我が家が災害に襲われました。

  • 6月…最大震度6弱を記録した大阪北部地震
  • 7月…多くの水害を引き起こした平成30年7月豪雨
  • 9月…稀に見る強さで接近して多くの風の被害をもたらした台風21号

多少の被害はあったものの、幸いにして目立った破損は見つかりませんでした。

しかしその破損箇所の確認が一苦労だったのです。なぜなら3階部分が高過ぎて、簡単に目視できなかったから。特に大変だったのが屋根の確認。

9月の台風では今まで経験したことのない強風が吹き荒れ、台風通過後は道路にたくさんの飛来物が落ちていました。その中には、比較的新しい戸建ての屋根で使われるスレート瓦っぽいものがあって、色的にうちの屋根と同じように見えました。

もしやと思って屋根の状況を確認しようにも、家のそばから見上げた限りでは屋根の端っこしかみえません。

それでも離れた場所から見てみたり、近隣のマンションに入らせてもらって階段から確認したりして、なんとか東西南北4面の無事を確認しました。

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特に3階建ての屋根は2階に比べて薄いんで、かなり目線を高くしないとしっかり確認が出来ない。まだ経験していませんが、破損が見つかって補修するにも2階より費用が掛かってしまうのは必然でしょう。

3階建て戸建て住宅のメリット

さあお待たせしました!3階建てのメリットを紹介していきますよ!私が本当に書きたかったのはこれだ!意外とええで3階建て。

  • 背が高いので見晴らしがいい
  • 日当たりがよく風通しもいい
  • 入ってくる虫が少ない
  • リビングが2階にあるから明るい
  • 階ごとに生活空間が区切られるからメリハリができる
  • 家族のプライバシーを保つことができる
  • 法律上構造計算が必須なので実は信頼性が高い

背が高いので見晴らしがいい

基礎部分の構造にもよりますが、3階建て住宅は屋根までの高さが9メートル台になっていると思います。

これは我が家の図面です。

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うちに限らず、日影規制よって屋根の最後部が10メートル以内の高さになってるはず。よって、3階の窓から見える景色はだいたい地上7~8メートルからの景色と考えてください。2階なら3~4メートルぐらいですかね。

2階から数メートル高いだけやんと思うかもしれませんが、この数メートルの差は意外と大きいです。窓から見える景色が大きく違ってきます。

我が家は自分が生まれ育った校区内にあります。一歩外に出ればもう何十年も見てきた同じ風景。でも家が完成し内覧で初めて3階の窓から外の景色を見たときは感動しました。自分の生まれ育った町を違う高さから見たらこうも違う景色に見えるのかと。

3階の窓からはこんなものが見えました。

自分が通った小学校、ついこの前まで住んでいた賃貸マンション、いつも通うスーパー、町のシンボル的な山。それらを今までみたことない角度から、今まで見たことない高さから見るとまるで違って見えて新鮮でした。

特に窓から山が見えると、四季の移り変わりが視覚で感じられてとてもいいです。

日当たりがよく風通しもいい

先ほど書いたこととかぶりますが、2階建てより一段背が高いので日当たりも風通しも良くなる可能性が高いです。

我が家はパワービルダーの家にはめずらしく、1件分だけ空いた古い2階建て住宅街の土地にぴょこんと建った3階建てです。3階の窓からの風景はほとんど遮るものがありません。正直言って爽快です。風もよく通ります。まともに受けるともいえますが。一日中どこかしらに日が差し込みます。

もちろん周囲が3階建てばかりの住宅街ならその恩恵は減りますが、2階建てに比べて日当たりと風通しがいいのは明らか。

また先ほども書きましたが、建坪が狭いのでどの部屋も外壁が2方向に面している割合が高く、結果としてどの部屋にも窓が2箇所以上ある確率が高いです。これも日当たりがよく風通しがよくなる要因と言えます。

入ってくる虫が少ない

たとえば蚊が飛行することができる高度がどれぐらいかというのは諸説あって、定かではありません。結構高いところまで飛ぶようだし、もちろん3階建ての3階にだって飛んできます。

でも1階と比較すれば明らかに少ないというのが実感としてあります。

先ほど風通しがいいことをメリットとして挙げましたが、虫が少ないのでより開放的に窓を空けることができます。それでも網戸は必須ですけどね。

リビングが2階にあるから明るく風通しがいい

先にデメリットとして、買い物に行っても重い荷物を2階のリビングダイニングキッチンに運ばないといけないからしんどいというようなことを書きました。

しかし2階にリビングあるメリットもあります。

それは1階にあるリビング比べて日当たりがよく明るいことです。良く晴れた日は照明を点ける必要がないほど光が差し込んで明るい。それに冬場は太陽光が当たるから暖かさにもプラスになります。

もちろん風通しも1階よりいい。通行人の目線も気にする必要がない。少々うるさくしても外に聞こえにくいから1階にあるリビングよりもずっとプライバシーが確保できます。

場合によっては一日で一番長い時間を過ごすことになるであろうリビング。日当たりがいいにこしたことはないです。太陽光は人間にとって意外と大事。

突然ですが、ちょっと昔の話に付き合ってもらっていいですか?

以前賃貸マンションの1階に住んでいたんです。リビングの真南にベランダがあってその向こうは駐車場でした。だから日当たりも良かった。

しかしやがてそこに三階建ての戸建てが数軒建つことになりました。完成してみれば、ベランダから手を伸ばせば届くほど近いところに家の壁ができました。

当然日当たりは最悪になり、午前中の僅か数十分しか光が差し込まない鬱々としたリビングになってしまったわけです。一日中ずっと暗いんですよ。冬は寒いし。そしたらだんだんと気が滅入ってくるようになりまして。

もう毎日イライラがつのって、なんの責任もないその一戸建ての工事をしているおっちゃんにささいなことで文句を言ってしまうような精神状態になりました。このままじゃいかんと、すぐさま日当たりのいい部屋へ引っ越したのは言うまでもありません。

太陽光とメンタル。意外と相関関係が深いようです。日当たり大事。リビングが2階にあるのは悪いことばかりじゃないですよ。

階ごとに生活空間が区切られるからメリハリができる

その家ごとに違うとは思いますが、狭い土地に建ったいまどきの3階建て戸建てにおける階ごとの間取りはこういう配置が多いはずです。

  • 3階…個室
  • 2階…リビングダイニングキッチン、トイレ
  • 1階…ガレージ、風呂、トイレ、納戸のような小さい部屋

多少の違いはあれど2階にリビングがあるのは定番じゃないでしょうか。この配置によって生活にメリハリが生まれます。

3階は個人個人の部屋があり思い思いに「プライベート」な時間を過ごすフロアといえます。寝室があるフロアともいえますね。

2階は家族のみんなが集まる「共有スペース」です。学校に例えるなら多目的ルームがあるフロアという感じ。

1階は洗濯をしたり風呂に入ったり車を停めたりと作業的な過ごし方をするフロアといえます。風呂が作業かどうかという議論はありますが。

3階で夜を過ごし→2階に集まって朝食→1階で歯磨きや洗顔をして家を出る→2階に集まって夕食→1階でお風呂に入るなどその日の「締め」の作業をし→また3階で夜を過ごす。階ごとに生活機能が分かれており、これによって生活にメリハリがでます。

家族間のプライバシーを保つことができる

家族なんだからプライバシーなんて持つな思想で、吹き抜けにしたり家中どこからでも家族の顔が見えるような構造になった「こだわりのおうち」。

たまに雑誌やテレビの住宅特集で見かけます。そういうスタイルで家族みんなが納得しているなら問題ないし、それ自体を否定するつもりはございません。

でもね、私は嫌ですよそんなの。はっきり言って。家族は家族でも他人には違いない。家族といえどプライバシーは必要です。秘密だって持っていい。

その点3階建てなら3フロアに別れているので、必然的に適度なプライバシーを保つことが出来ます。ちょっと今は家族の声を聴きたくないという気持ちになれば違う階に退避すればいい。壁に加えて階を隔てているのでかなり独立性が保てます。

あっていいと思うんですよ、そういうタイミング。そんな家族間のプライバシーも尊重するなら3階建てはうってつけです。

法律上は構造計算が必須なので信頼性が高い

3階建ての住宅を建築申請するにあたって必ず必要なもの。しかし2階建て住宅には必須でないもの。それは構造計算です。

構造計算は何か?

その文字からなんとなく雰囲気は分かるけど、何かと言われればちゃんと答えられる自身がないので、ここはWikipediaの記述を引用してみましょう。

建築構造物・土木構造物などが、固定荷重・積載荷重・積雪荷重・風荷重・地震荷重などに対して、構造物がどのように変形し、構造物にどのような応力が発生するのかを計算することである。また、構造物がそのような変形や応力に耐えられるのかを判定することも含まれる。構造物の安全性や使用性を確認するのが目的である。最終的には、構造計算書として、A4の紙で100 – 5000枚程度にまとめられる。

出典:構造計算 – Wikipedia

地震や強風、雪の重みなど外部から建物にかかる力に対してちゃんとその建物が耐えられるかどうか、言い換えれば耐えられることを証明する根拠、あるいはその根拠を記した資料ということですね。

そういえば引渡し時にもらった資料集にそんなのがあったなと思い出して探してみました。これが構造計算書の実物です。

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300ページ以上にわたって、異世界の文書としか思えないような複雑な数式や理解不能な図形が並んでいました。ひとしきりパラパラとめくってそっと閉じました…。こりゃ作るほうも確認するほうも大変だな。

実はこの構造計算、2階建ての住宅を建築する際の申請に必須ではありません。2018年の現時点では。だからといって手を抜いて作ってるというわけでは無いだろうし構造計算もされているはずですが、法律上は手を抜いて作っても問題ないわけです。

対して3階建てを建築する場合はこの構造計算書の提出が必須条件となります。

だからある程度までの地震や強風に耐えられることが、計算上、そして第三者による審査上で確実に証明されているといえます。3階建てと聞くと地震に弱いんじゃないか風に弱いんじゃないかと「不安定である」ことを想像してしまいますが、これはひとつの安心材料になりますね。

ただ裏を返せば、そのような計算が必須になるほど3階建ては慎重に建てなければならない、2階建てより危険をはらんだ建物というとらえかたもできます。そもそも2階建てより3階建てのほうが重心が高くなるわけで、2階建てより不安定になるのは必然ともいえます。

今も現在進行形で3階建て住宅に関する確認や手続きがどんどん厳しくなっているようです。

みなさん覚えてますか?いわゆる耐震偽装事件。

あの当事者の方々は濃い目のキャラだったので、姉歯、ヒューザーなどのキーワードで覚えているかもしれません。あの事件をきっかけに3階建ての建築基準が厳格化されるタイミングがあったようです。このあたりのことは以下のリンクから見れるページに詳しく書かれていました。

こちらの記事は、ここ最近建てられた木造3階建て住宅に住むにあたって、非常に安心感を得ることができる内容でした。今3階建てに住んでいる人、これから3階建てに住もうとしている人必見です。

特にこの部分は、3階建ての構造に不安を持っている人にとって安心材料になるのではないでしょうか?引用させていただきます。

2005年には耐震偽装事件が発生しました。木造3階建ても元建築士による偽装が発覚しましたが、偽装がホテルやマンションに集中していたため、あまり注目を浴びることはありませんでした。しかし審査や完了検査が厳格化したため、求められる計算精度や完成度が非常に高くなり、飛躍的に木造3階建ての品質が高まることになります。

出典:木造3階建ての外壁仕上げ – なまあず本舗設計室

中古の3階建て住宅を購入するときも、それ以前とそれ以降を見分けて住宅の品質を見極める大きなポイントになると思います。

私が家を買った2017年もちょうど着工前のタイミングで大阪府の条例が厳しくなったとのこと。そのため再申請を余儀なくされ、完成が2ヶ月遅れました。

【補足】3階建ては風で揺れる?

構造計算について書いたところでひとつ補足を。

ネット上で3階建て、とりわけ木造三階建てについて調べると「風が吹くと揺れる」とか「誰かが階段を上り下りしただけで揺れる」という書き込みが散見されます。それを書いた人の3階建ては実際に揺れるからそう書いているのでしょう。

でもその書き込みの日付を見てください。ほとんどは10~20年前の書き込みじゃないですか?かなり古い。そのころに建てられた3階建ては強度不足があったのかもしれません。

じゃあ今はどうかというと、先に書いたようにどんどん3階建てを建てる審査や条件が厳しくなっています。20年も経てば技術や建材の性能も向上しているはずです。

実際2017年に建った我が家は、多少の風や階段の昇り降り程度で揺れを感じることはまずありません。もちろんこれはその土地の地盤にも影響されるので「最近建てられた3階建てなら大丈夫」とはいえませんが。

ただし台風で猛烈な風が吹いたとき。さすがにこのときばかりは揺れます!

数十年ぶりの強い勢力をもって上陸した2018年の台風21号。高潮で関西空港を水浸しにしたあの台風です。我が家はちょうど台風の進路上にあり、最接近時の猛烈な風には恐怖を感じるほどでした。強風がふきつけるたびにビヨオオオ!(陳腐な表現でごめん)と風を切る音が鳴り響き、家がユサっと揺れる。「ミシっ」じゃなくて「ユサっ」。震度2~3ぐらいの体感。こればっかりは木造住宅だと仕方ないですね。

結果的に揺れたは揺れたものの、建物へのダメージが無かったのが幸いでした。

【まとめ】どうせなら3階建てを楽しもう

あくまでネット上で集めた意見に過ぎませんが、3階建てに対してネガティブになっている人が多いようなので、実際に3階建てに住んだ感じたことを記事を書いてみました。

この記事やブログへアクセスする人が、検索で指定するキーワードにも「3階建て 後悔」って検索ワードが一番多いんですよ。3階建てに住んで実際に後悔した人、あるいは検討していて先にネガティブな情報を仕入れておこうという人。いろんな人がいると思います。

もしかするとこの記事は期せずして3階建てに住むことになった私自身への自己暗示のために存在するかもしれません。でも今の段階では特にネガティブになったり後悔したりということは全然無いです。いやほんとに。いいよ、3階建ても。悪いとこばっかり気にしてないで、いいところ見つけてやろうよ。人間と一緒。

単純かつ幼稚な感覚なのは重々承知なのですが、背の高い建物に住むのは気分がいいです。一軒家を所有することを「一国一城の主」なんて言ったりしますが、3階建てはその「俺の城」感が特に強くなる気がします。これは多分男のほうが強く感じる感覚じゃないかと思う。

せっかく手に入れた3階建ての我が家。平屋や2階建ての家には得られない価値も当然あるわけで。どうせなら楽しんでいきましょう!