住宅用火災警報器の紐は外してもOK!本体交換もかんたん

内装

2006年から、新築住宅には火災警報器の設置が義務付けられています。

ここ10年のうちに新築の家に住んだのなら、あなたの家にもあるはず。罰則が無いとはいえ義務は義務ですから、目障りだかといって外すわけにはいきません。

そう、外してはいけないことは分かってる。しかしどうしても気になるのが、本体から垂れ下がったあの紐。本体はすっきりしているのに、あのだらりと垂れ下がった、あるいは結び目とタグがついた紐はどうにかならないのか?ホコリもつくし黄ばんでくるし。邪魔だ。

束ねて結んであるけど、タグには「普段から伸ばしてお使いください」とも書いてある。試しに伸ばしてみたら、近くを通るたび頭に当たる。邪魔だ。

でも実はあの紐、外しても問題ないのです。

意外かもしれませんが、警報器本来の「火災を知らせる」という機能には全く影響がありません。もしかしたら、新築で引渡しを受けてから一切手をつけず何年もそのままにしていませんか?

あの紐の外し方、そして本体の取り外し方についてまとめました。設置から10年経過して、警報器本体の交換を検討している場合にも参考になると思います。

火災警報器の紐は点検と警報停止のためにある

試しにちょっと引っ張ってみよう

そもそもあの紐ってなんのためにあるんでしょうか。

部屋の電灯の紐のように垂れ下がって手が届くようになっているんだから、引っ張ることで「何か」が起きるに違いありません。

その答えを知るのはカンタン。そう、実際に紐を引っ張ってみればいいのだ。大丈夫。爆発しないし、突然床がパカっと開いて落とし穴に落ちることもない。上からタライが落ちてくることもない。

じゃあ引っ張ってみましょう。そしたら何かアラーム音か音声が鳴ったはず。

うちに設置してある警報器の紐を引くと、カチッとスイッチが入って「正常です」と喋りました。

警報器が正常に動くかの点検をするため

まずひとつ目の役割。

あの紐は「点検のため」に使います。

紐をひいてスイッチを入れることで警報器が正常に動作しているか、電池はまだ足りているかのチェックができます。

「月1回程度引っ張って点検をしてくださいね」とメーカーは推奨しています。なので何回引っ張っても大丈夫。電池が減るだけ。消火器みたいに「引っ張ったらもう警報機として使えなくなるのでは?」と思いこんでいる人もいるようですが、そんなことはないです。

もしかするとスプリンクラーなんかと混同してる人がいるかもしれません。火災を検知するとあの装置の中にある消化剤的なものが撒き散らされて火が消えるとか。残念ながら、あれは火災を知らせてくれるだけの装置です。

警報を止めるため

そしてもうひとつ役割があります。

それは「警報を止めるため」。

実際に火事になったらどうやって警報を止めようなんて言ってる場合ではなく、真っ先に火を消さなければいけません。しかし、料理に失敗するなどしてうっかり大量の煙を出してしまったという場合でも警報が鳴る可能性はあります。

警報機には熱検知式と煙検知式があり、煙の場合は警報器の内部に煙が侵入して内部の光が散乱することで煙が出ていると検知するようです。 だから横に空気が入りそうなスリットがあるんですね。

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煙検知式警報機の仕組み

出典:必見!知っておきたい基礎知識![基本機能・基礎知識] | 住宅用火災警報器 けむり当番/ねつ当番 | 電設資材 | Panasonic

内部にホコリがたまると煙と同じような役目を果たしてしまい、誤検知をして警報が鳴ることがあるようです。この際に紐を引っ張れば警報は止まりますが、ホコリがある以上誤検知はまた起こり得ます。たまに掃除機で吸ってやったほうがいいかもしれません。

熱検知式は警報器付近が65℃になった場合に警報を発するようですが、天井に近い部分がその温度になるのは火災以外はなかなか有り得ないはず。一方で煙は料理の方法によって結構でたりするので、場合によっては火災でなくても警報が鳴ってしまうことが有り得ます。

そういうときにあの紐を引っ張って警報を止めるわけです。

メーカー公式見解で外してOK

まとめると、あの紐の役割は2つ。

  1. 点検をするため
  2. 警報を止めるため

紐をひっぱってスイッチをいれることでこれらの役割が果たせます。

出来る限り起こって欲しくないことですが、火災警報器本来の役割は初期の火災を知らせて被害を最小限におさえること。そしてあの紐はその本来の役割に関係がありません。紐がなくても正しく警報は鳴る。

機種によっては自動的に正常動作と電池切れのチェックを行っているものもあるらしい。改めて説明書を読んだところ、我が家に取り付けられている警報器は1時間ごとに自己診断チェックをしているとのこと。えらい!何も起こらなければ何も警告を出さないので意識はしていませんが。

というわけであの紐は取り外してしまっても何ら問題ないのです。

このことはメーカーが「取り外して使用できる」と公式に説明しています。 Panasonicのサイトにある内容を一部引用します。

引きひも
警報音を止めたり動作試験を行うときに引きます。引きひもは短くしたり、取り外したりすることができます。
・引きひもが長すぎる場合は、ツマミから結び目を引き出し、使用しやすい長さで引きひもをカットし、新しく結び目を作って使用してください。
・引きひもが不要な場合は、取り外して使用することもできます。
(取り外したときは、2の警報停止ボタンで操作してください)

引用:必見!知っておきたい基礎知識![基本機能・基礎知識] | 住宅用火災警報器 けむり当番/ねつ当番 | 電設資材 | Panasonic

紐の役割はボタンで代替可能

取り外してしまったら点検も警報の停止もできなくなるのでは?と思われるかもしれません。

しかし紐を引っ張るのと同等の役割が、本体に付いたボタンにあります。

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つまりあの紐はボタンに手が届かないときのアシスト的な意味で取り付けてあるわけです。ボタンに手が届かない場合は踏み台を持ってきてボタンを押せば、紐を引っ張るのと同じことができます。

点検は月に一回程度が推奨されていますので、毎回踏み台を用意するのが面倒であればそのまま紐をつけておいたほうがいいでしょう。なんらかの理由で踏み台などが使えない場合も紐を利用するようにしましょう。いざというときのためには日ごろの点検が大事ですから。

火災警報器を天井から取り外して紐も外してみよう

月1回の点検時に警報器本体のボタンが押せるのなら、特に紐をつけておく理由がないことが分かりました。部屋の景観を損ねるし、ホコリが溜まって掃除も必要になる。気になるならいっそのこと外してしまいましょう。

新築時から気になってはいつつ、なんとなくそのままにしていた人もこれでスッキリするはずです。

では例として我が家についている警報器から紐を外してみます。警報器はパナソニックの「煙当番薄型2種SHK38455」という機種。

キッチンにはこれとは違う熱検知式の警報器が取り付けられていましたが、はずし方は全く同じでした。外し方はメーカーや製品ごとに異なりますので、詳しくは公式サイトやお手持ちの説明書をご確認ください。

天井に取り付けられたホルダーから本体を外す

天井に取り付けられたホルダーに、本体がはめ込み式で取り付けてあるタイプでした。まずはどちらに回せば外れるか確認。本体に書いてあります。

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「はずす」の方向に半周ほど回せば本体が外れます。シーリングライトのカバーと同じですね。本体は意外と重いので落とさないように注意。

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天井側はこのようなホルダーだけ。

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規格が合うのなら、製品寿命とされる10年後は新しいものを買ってここにはめるだけでいけそうです。

交換用の警報機はAmazonなんかでも売ってて、煙検知式ならひとつ1,500円ぐらい。

熱検知式はちょっとだけ高いようです。

10年後はもっと高機能かつリーズナブルな警報器が出てるかもしれませんね。

本体から紐を外す

本体の裏側はこんな感じ。ケーブルで接続された無骨なリチウム電池がセットしてあります。

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メーカーによると電池寿命は10年らしいですが、本体の寿命も同じ10年設定。きたるべくタイミングでは、バッテリーだけではなく本体ごと交換することを想定しているようです。

設置が義務付けられて10年経っているので、そろそろ電池が切れたり機器の交換を検討している人も多いんじゃないでしょうか?

それはさておき、仕上げにかかりましょう。

紐は、すっぽ抜け防止用のクリップがついてスリットに挟まっているだけ。

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あとは紐を持ち上げて…

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引っ張ったら…ハイ!抜けました。カンタンですね。

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引っ張ったときに間違ってスイッチが入ってしまうことがあるので、皆が寝静まった夜中には作業をしないほうがいいでしょう。警報器らしく、それなりに大音量なので。

紐が外れたら、今度は逆の手順でまた天井のホルダーにはめ込むだけ。本体交換も同じ手順です。意外とカンタン。

火災警報器自体の存在や点検、製品寿命などを気にかけつつ、「あの紐」は個人のお好みや日ごろの点検方法をふまえて外すことも検討しましょう。天井がかなりすっきりしますよ。